11/29(sun) arteciclo試乗会 千葉県松戸市シクル・マーモット

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2020年11月16日

arteciclo試乗会11/29(sun)  千葉県松戸市シクル・マーモット

CICLI DRALI MILANO、DeAnimaなど、arteciclo参加の5ブランドのイタリアンハンドメイドバイシクルが集合する試乗会

話題のBIXXISカーもやってくる!!
バイク試乗者には抽選でプレゼントが当たるキャンペーンも実施。

イタリアのハンドメイドバイシクル工房と自転車職人を応援するイニシアティブartecicloでは、下記の日程で試乗会を開催いたします。
また、当日試乗会にご参加の方の中から抽選でプレゼントが当たるキャンペーンを実施します。

artecicloイタリアンハンドメイドバイシクル展示試乗会
開催概要

■日時
11/29(SUN)10:00~16:00

当日は通常営業時間を2時間早め、10時から開催します

店舗情報

シクル・マーモット
住所:〒271-0092
千葉県松戸市松戸2160番地2 第三裕和ハイツ 101
電話:0477027386
Web Site: 
http://marmotte.server-shared.com/
Facebookページ
https://www.facebook.com/cyclesmarmotte/

2010年4月に松戸にオープンしたシクル・マーモット。10周年を迎えた今年6月には新店舗にお引っ越し。元の店舗からわずかに300mほど離れ、江戸川サイクリングロードのすぐ脇という、サイクリストには大変便利な立地でリニューアルオープンしました。

有名サイクルショップから独立したオーナーの馬場 善久さんは「フレンチアルプスで行われている市民レース『ラ・マーモット』のように、大自然の中でサイクリングを楽しむこと」をモットーに、気軽に走れる走行会などを積極的に開催するほか、シクロクロスや、ブルベなどのレースイベントにも参加し、幅広い自転車の楽しみ方をお客様に提案しています。
とりわけブルベは、最高峰とされる「パリ・ブレスト・パリ」にも出走するほど熱心で、
この、世界で最も古いサイクリングイベントにお客様や仲間と参加し、1200km走破することを自身のサイクルライフのメインイベントと捉えています。

2019年参加したパリ・ブレスト・パリで。左端が同店オーナー馬場善久さん

プレゼントキャンペーンについて

当試乗会で試乗された参加者の中から抽選で、以下のオリジナルグッズをプレゼントします。
なお、抽選および商品のお渡しはイベント後日となり、当選者された方にはお店より個別に連絡いたします。

2名 CICLI DRALI MILANOサイクルキャップ(Santini製)
1名 BIXXIS オリジナルポロシャツ
1名 OTTOTUBI レザーキーホルダー

出展ブランド

ミラノの下町の自転車店をルーツとするCICLI DRALI MILANO。
ビルダーのジュゼッペ・ドラーリは御年93歳と、現役最高齢のビルダー・メカニック。かつて、BIANCHIのレパルトコルセのフレーム製作を請け負い、伝説のレーサー、ファウスト・コッピの活躍を支えたこともある。

現在は3人の新オーナー(そのうち1人はジョルジョ・アルマーニの甥も!)のもと、メジャーブランドの仲間入りを目指して積極的に展開しています。

同ブランドで国内初となるミニストア「SPAZIO DRALI」(artecicloショールーム内)の近日オープンに先駆けて、伝統的なクロモリラグドフレーム「Specialissima」や、カーボン製ロードバイク「Darsena」の展示試乗車の他、CICLI DRALI MILANO自慢の、お洒落なサイクリングアパレルを先行予約販売いたします。

 

http://ur0.work/lWEq

ジュゼッペ・ドラーリ
ピストバイクによるクリテリウムレースRED HOOK CRITに参戦するTEAM DRALI
CICLI DRALI MILANOのアパレルは女性サイクリストも注目している

 

展示・試乗バイク

クロモリラグドフレームSPECIALISSIMA
DARSENAはディスクブレーキモデルもある
ドリアーノ・デローザ

ドリアーノ・デローザが家族の工房を離れて2015年に娘マルティーナと二人で立ち上げた。ドリアーノが最も尊敬するビルダーであり父のウーゴ・デローザから学び受けた自転車フレーム作りの伝統を守り、継承することを目指している。

https://bixxisepopea.com/

展示・試乗バイク

PRIMA(スチールTIG)
PATHOS(チタン)
EPOPEA(クロモリラグドフレーム)

BIXXISの広報車として活躍し、雑誌に取り上げられるなど、いま話題のBIXXISカーが当試乗会にやってきます

BIXXIS アルファロメオ4C
DeAnimaのビルダー、ジャンニ・ペゴレッティ

DeAnimaのジャンニ・ペゴレッティは「フレームビルダーの王様」と称えられた鬼才ダリオ・ペゴレッティの弟で「PEGORETTI」の工房で兄を支えた後は、麻薬におぼれた人々の社会復帰を、自転車製作の学びを通じて支援した。同施設で教え子だったアントニオと立ち上げたDeAnimaでは、ジオメトリオーダーもできる少量生産のカーボンバイクを中心に展開。「PEGORETTI」を世界的なブランドに飛躍させた、ジャンニ得意の、モダンアートにインスパイアされたアーティスティックなグラフィックデザイン&ペイントも魅力。
 
去る10月に東京サイクルデザイン専門学校(渋谷区)で初となる、外国人によるオンラインセミナーの講師を務めたことで、同国学生はもちろん、日本のサイクリストに広く名を知られる外国人フレームビルダーになったと言える。

東京サイクルデザイン専門学校に伊ハンドメイド自転車メーカー 「DeAnima」の自転車職人ジャンニ・ペゴレッティを特別講師 にむかえてオンラインワークショップを開催

展示・試乗バイク

UNBLENDED(カーボン)
ジョヴァンニ・ペリッツォーリ
イタリアのチクリズモが最も輝いていた往年を知るフレームビルダーが、現在なおも現役で自転車を作っているというのは昨今ごく限られたケースだ。その中でも、ジョヴァンニ・ペリッツォーリは、残された数少ないレジェンドビルダーのひとりと呼ぶに値する偉大な存在だ。
 1960年代にウーゴ・デローザの工房で職人をやっていたジョヴァンニ・ペリッツォーリは、ほどなく独立して「CIOCC」を立ち上げる。後にCIOCCは弟子の職人に事業を譲渡し、今度は自らの名を冠するブランドPELIZZOLIの工房で活動を始めた。これらの過去は、60年代~70年代のことなので、PELIZZOLIが以下に老舗のブランドかがわかる。
 90年代に工房は「FAUSTO COPPI」の商標権を持つ総合自転車メーカーのマシャーギ社から、レース機材の製作委託を受ける。ジャンニ・ブーニョや、日本人で初めてツール・ド・フランスに出場した今中大介氏が所属した「TEAM POLTI」のイエローが印象的な「FAUSTO COPPI」のバイクは、何を隠そうジョヴァンニ・ペリッツォーリが手掛けていたものだ。
また、彼はレース史上はじめてアルミフレームを投入したことでも知られている。
PELIZZOLIの工房は現在、ジョヴァンニと息子サムエル、ペイントを担当する甥の三人で運営されている。
CORSA GP(クロモリ)
CORSA GP(クロモリ)
CORSA GP(クロモリ)
OTTOTUBI(COLUMBUS Xcrステンレスフレーム)
ビルダーのダニエル・ポンティルの本業はイタリアのメガネ産業の一大集積地で工場を経営するメガネ職人。
そのため、自転車フレームのろう付け溶接でも、抜群の腕前で、極めて丁寧で美しい仕上がりをやってのける。
自転車フレームビルダーの道を志願し、その教えを請うた相手は生前のダリオ・ペゴレッティだ。
ダリオ・ペゴレッティはダニエルに自身のオリジナルフォーク「Pegoretti Falz」の使用を快諾する。
このフォークはペゴレッティの他にはBIXXISでも採用しており、性能の評判はとても高い。
使用するチューブはステンレスにこだわっている。
 
ダニエルとOTTO TUBIのブランドはまだイタリアでも無名の存在だが、NAHBS主催者のドン・ウォーカーが早くも目をつけ、同イベントへの参加を正式に招待しているというから、注目に値する自転車職人と言える。
 
OTTOTUBI(COLUMBUS Xcrステンレスフレーム)
OTTOTUBI(COLUMBUS Xcrステンレスフレーム)
OTTOTUBI(COLUMBUS Xcrステンレスフレーム)
OTTOTUBI(COLUMBUS Xcrステンレスフレーム)

※新型コロナウィルス感染拡大に伴う対応について

当イベントをお客様に安心して楽しんでいただくため、下記の予防対策を実施して行います。皆様のご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。

マスクの着用

お客様ならびにスタッフの健康と安全確保を考慮しています)

消毒の徹底

展示品や試乗車に触れることを考慮し、皆様の消毒をお願いいたします。
また、試乗車はお客様の試乗毎に消毒を実施しますので、次に試乗のお客様にお待ちいただくことがあります。

このリリースに関する報道関係者からのお問い合わせ先

アルテチクロ(合同会社ラ・メッカ) 

TEL:03-6821-1456 
メール: info@arteciclo.org

https://arteciclo.org

 

東京サイクルデザイン専門学校。DeAnimaビルダー、ジャンニ・ペゴレッティによるオンラインセミナー開催しました

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東京サイクルデザイン専門学校。DeAnimaビルダー、ジャンニ・ペゴレッティによるオンラインセミナー開催しました

2020年10月31日

東京サイクルデザイン専門学校に伊ハンドメイド自転車メーカー「DeAnima」の自転車職人ジャンニ・ペゴレッティを特別講師にむかえてオンラインセミナーを開催

https://arteciclo.org/2020/08/17/tcd/

コロナウィルス感染拡大により、本年度の海外研修旅行は中止を余儀なくされ、海外の自転車文化を学べる機会を模索していたところ、日本より自転車の歴史や伝統があるイタリアで自転車職人の育成に長く携わってきたジャンニ・ペゴレッティ氏に着目し、同氏によるオンラインワークショップ開催に至りました。

当ワークショップはartecicloがコーディネートし、同会代表、静観篤(しずみあつし)がセミナーの通訳及びナビゲーターを務めました。

セミナーは2部に分かれた構成で、第1部(10月5・6日)では2日間にわたりDeAnimaが得意とするカーボンフレーム製作や、ジャンニ・ペゴレッティの真骨頂と言えるペイントワークについて、あらかじめ用意した動画を用いて紹介。

参加の学生さんたちはみなジャンニの話しを聞いてメモを取ったり、デモンストレーション動画をスマホで録画する等、とても熱心で、ジャンニへの質問も絶えることなく、
授業は2日とも予定時間をオーバーするなど、ジャンニはもっと参加者の質問に答えたかった様子で、大変熱心に取り組んでいました。

2日間の第一部を終え、学生さんたちは自らグラフィックデザイン、ペイントを行う課題に挑み、第2部でそれぞれの作品を発表し、ジャンニに見てもらってディスカッションするワークショップで、これは参加者を3つのグループに分けて、10月27/28/29日行われました。
また、ジャンニが第一部の動画の中でジャンニがペイントしていたステムは学校に贈呈され、第二部のセミナーに間に合うように、航空便で送られたステムの実物を無事に学生さんたちに見ていただくことができました。

ジャンニがセミナーの動画の中で実際にペイントしたステムが学校に贈呈された。なお、ディスプレイスタンドはカーボン製で、ジャンニ自らが製作した。

参加者はみな、はじめて挑戦する、インクを使ったペイントの際の技術的な難しさなど、苦労したことを話していたものの、創作にあたってテーマ(モチーフ)を決めてペイントするなど、積極的に課題に取り組み、また楽しい経験だったと明かしてくれました。
中には、プロ顔負けの仕上がりの作品もあり、ジャンニも感嘆するばかりでした。
この度開催したセミナーについてジャンニは「私自身もペイントの新しいアイデアなど、学生さんたちから学ぶことができた。日本の若者は技術はもちろん、クリエィティブな表現にも長けている。今回の経験が皆さんの将来につながる何かを得るきっかけになれば光栄です」と、セミナー参加者ならびに東京サイクルデザイン専門学校、コーディネートを行ったartecicloへの感謝の意を表しました。

 

元プロロードレーサの新保光起さんのお店「Sprint」移転オープン(神奈川県二宮町)イベント。イタリアンハンドメイドバイシクル試乗会

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元プロロードレーサの新保光起さんのロードバイク専門店「Sprint」が横浜から引っ越し。
氏のお膝元、神奈川県二宮町で地域密着型ショップとして新規オープン。

オープニングイベントにイタリアンハンドメイドバイシクル試乗会を開催

2日間限定特別価格の完成車販売も。

2020年8月24日

横浜で親しまれたロードバイク専門店「Sprint」がこの度お引越し。オーナ新保光起さんのお膝元、神奈川県二宮町に移転オープンします。

現役時代はNIPPOや愛三工業レーシング等で走り、1999年全日本実業団選手権優勝や、2000年ツール・ド・北海道山岳賞、2002年ジャパンカップ7位など、強豪選手として活躍した新保光起さん。引退後の2013年に横浜市西区に「Sprint」を開業しました。

現役時代スチール、アルミ、チタン、カーボンと数多くの素材のバイクで走った経験を活かし、お客様のニーズに合った理想のバイクフレームの提案を心掛けています。

とりわけ、国内外のフレームビルダーなど、趣味性の強いブランドの取り扱いが充実しており、ジオメトリやチューブの素材などをアレンジすることで、ユーザーに合わせた理想のバイクを実現できるこれらのブランドは、長年国内のトップカテゴリーや、海外でのレースを戦ってきた経験から、その必要性を知る新保光起さんならではの、こだわりのラインナップです。

「Sprint」の移転先は神奈川県二宮町。国道1号線からヤビツ峠へ向かう県道71号線沿いにあるので、地元はもちろん、多くのサイクリストにとって見過ごして通るわけにはいかないお店になることでしょう。また、二宮町移転オープニングイベントとして、9月5日(土)6日(日)にArteciclo後援による「イタリアンハンドメイドバイシクル展示試乗会」を開催いたします。

イベントではイタリアンハンドメイドバイシクル4ブランドの試乗車をご用意する他、BIXXIS PRIMA(スチールモデル)完成車の、この2日間だけの大変お得な限定価格でのご提供など予定しております。ぜひ皆様ふるってご参加ください。

Sprintの移転先は神奈川県二宮町。国道1号線からヤビツ峠へ向かう県道71号線沿いにあるので、地元はもちろん、多くのサイクリストにとって見過ごして通るわけにはいかないお店になることでしょう。また、二宮町移転オープニングイベントとして、9月5日(土)6日(日)にArteciclo後援による「イタリアンハンドメイドバイシクル展示試乗会」を開催いたします。

イベントではイタリアンハンドメイドバイシクル4ブランドの試乗車をご用意する他、BIXXIS PRIMA(スチールモデル)完成車の、この2日間だけの大変お得な限定価格でのご提供など予定しております。ぜひ皆様ふるってご参加ください。

店舗情報

Sprint
住所:〒259-0123
神奈川県中郡二宮町二宮1276-1
電話:0463-20-9716
Mail: sprint-bi@sky.plala.or.jp
Web Site:  http://www.sprint-bi.com/

営業時間:
平日14:00-20:00
土曜14:00-20:00
日曜14:00-18:00
定休日:水木、その他臨時休業有り。

※駐車場 5台あり

新保光起さん(Sprintオーナー)
特集インタビュー

-職人が魂を込めて1本1本作るハンドメイドブランドのバイクに惹かれます-

インタビュアー:Atsushi Shizumi(Arteciclo)
-お膝元の二宮町での移転オープンおめでとうございます-

(新保光起さん)
「ありがとうございます。これまでの横浜のお店では片道1時間半かかっていた通勤から解放されて何よりです」


-そっちですか?(笑)-

「もちろん冗談です(笑)  新しい店舗はサイクリストのメッカ、ヤビツ峠にも近いので、ロードバイクで「走る楽しみ」を知るサイクリストの皆さんに愛される店にしたいです。 また、これまでは出来ていなかった、ソフト面にも力を入れていきたいです。」


-ツール・ド・北海道山岳賞の新保光起さんとヤビツアタックライドとか、楽しそうですね。-

「ヤビツ峠のタイムはあまり測ったこと無いですが、トレーニングではよく使います。でもこの辺りは、マウンテンバイク(MTB)やシクロクロス(CX)など、ロードバイク以外でもコースが充実しています。流行りのグラベルも。自転車遊びが楽しめる土地なんですよ。」

-オフロード系もやるんですか?-

「MTBは現役時代にロードと並行してレースを走ってた事もありました。今も好きで、山の中を走りに行きます。CXは選手時代には触れておらず、大会が増えてきた時期に良い機会だと思って走ってみました。レース時間が短いので練習時間が短くて済むし、体力がなくてもテクニックでカバーできる事も多いので楽しいですね。これまで野辺山シクロクロスなどの大会にも参加しました。」


-現役時代の思い出のレースは?-

「1999年全日本実業団で優勝した時は、春先に手を骨折して2~3ヶ月レースを離れていました。その後復帰したレースで掴んだ大きなタイトルだったのでとても嬉しかったですね。 
7位だった2002年ジャパンカップは、最後まで先頭集団に残って、とても苦しいレースでした。」


※2002年ジャパンカップは、残すところあと1周でセルジョ・バルベーロ(ランプレ)とイゴル・アスタルロア(サエコ)の2名が先頭集団から抜け出しそのままゴール。7位でゴールした新保光起さんを含む第2集団はタイム差18秒。


「この2チームは先頭集団に選手を二人ずつ揃えていて、後ろからドカーンと行かれました。脚が残っていれば反応出来るタイミングでしたが、無理でした。でも、もしあの逃げに乗れていたら表彰台に上がれたという、自分の中の目指す基準にはなりました。実は、その逃げが出来たおかげで他の実力がある選手が追ってくれたので、残りは、最後のKOMの登りを除けば集団の後ろで休む機会も増えました。それまでは先頭交代を飛ばして休もうとすると、他の外国人選手に文句言われるので、休むこともできず、本当にきつかったです(笑)」

 

-このレースでジャパンカップ・レジェンドライダー入り。2014年のレジェンドクリテリウムに出走した感想は?-

「サイクルロードレースの人気が高まり、ジャパンカップは自分の現役時代とは違って観客がとても多かったので、そんな中で走れて気分が良かったですね。他のレジェンドライダーと走ったレースの内容については、あの時は、もうずいぶん前に現役から離れて、店も開業(2013年5月オープン)していたので、あんなものでしょう(笑)」


-現役時代、使用機材のバイクがスチールからアルミ、カーボンに変革していったが、現役時代と今と、どちらが好みですか?-

「これまでスチール、アルミ、チタン、カーボン全てのバイクに乗りました。レース機材として好みの問題よりも、速く走るためにどのバイクに乗るか?が大切だと思います。軽さや剛性の振動吸収性などのバランスを考えると、ベストはやはりカーボンフレームですね。ただし、下りに関しては、フレームのしなりを活かせられるスチールやチタンの方が速く走れます。 現在は、特にこれが一番というバイクは無く、使用目的や体調によって選んでいます。ロードレースならやっぱりカーボンだろうし、ロングライドやCXで走るならスチールやチタンに乗りたいですね。」

-ショップについての話題に戻しますが、取扱いブランドが、かなりマニアックですよね。こだわりのあるバイクがお好きなんですか?-

「ハンドメイドのブランドは、職人が魂を込めて1本1本作っているところに惹かれます。また、お客様の好みに応じて製作できるメリットはとても大きいですね。うちではハンドメイドを中心に、お客様の使用目的に合った自転車を選んでいただくことに注力しています。許されるなら、それだけ(ハンドメイドバイシクル)だけで店をやっていきたいくらいですが…(笑)」

※SPRINTの取り扱いブランド
BIXXIS、DeAnima, Zullo, KUALIS、HGSBT、MBK、FESTKA、NAKAGAWA、STORCK、SARTO、BH、PASSONI、EDDYMERCX その他

-イタリアのハンドメイドブランドについての印象は?-

「レースの世界では常に最前線のイタリアは、やはり鍛え上げられた、トップレベルの性能を誇っています。今の時代、資本を持っているビッグブランドはマーケティングで誤魔化すことができるけど、ハンドメイドの小さな工房では本当に良い物を作らないと、ロードバイクを周知しているイタリア人サイクリストには通用しないでしょう。
 余談ですが、現役時代、所属チームが供給を受けていたイタリアのシューズメーカー(ガエルネ)を訪問した時、自分が使っているアジアンフィットのシューズが足に合わないことを話すと、直ぐに足を計測して新しいシューズを用意してくれました。おまけに、より自分の足に合うように、内部の調整までその場でしてくれて、とても感激したことがあります。日本から来た名前も知らないような選手にも直ぐに対応してくれて、お金も取らないなんてすごい事ですよ。バイクメーカーに限らず、イタリアは選手などユーザーの気持ちを良く分かっているからできる対応だと思います。」

-選手時代はイタリアのチームでも走ったんですか?そういえば昨年ドリアーノ・デローザ(BIXXISのフレームビルダー)が来日した際、彼とイタリア語で会話していましたよね。-

「NIPPOに所属していた95年、はじめてイタリアのレースを走りました。 大門さん(NIPPOチーム監督大門宏氏)に「イタリア語はとりあえず挨拶と、レースの際、距離とか時間とかが把握できるように数時くらいは覚えとけ」と言われました。翌年はBATIK(GEWISS BALLAN)の下部組織に所属し、スイスのイタリア語圏を拠点に活動したので、普段の生活で必要に迫られてイタリア語を勉強したというところです。大門さんには女友達でも出来ればイタリア語が上達すると言われましたが、狙い通りにはいかず、結局たいして上達しませんでした。でも巻き舌の発音だけは得意で、よくイタリア人に褒められましたよ(笑)」

-イタリアのハンドメイドバイシクル工房と自転車職人を応援するArtecicloのイニシアティブについてひとこと-

「ここ最近はアメリカやイギリス、オーストラリアのオーダーメイドできるブランドに勢いが有りましたがArtecicloのお陰で今まで知らなかった魅力的なブランドが多く残されていた事が分かり嬉しいです。イタリアの工房のビルダーの魂が入ったフレームを残すために、また日本のライダーに届ける為にArtecicloには大いに期待しています。ショップでも、良いものはお客さんに進めて行きたいですね」

-新保光起さん、ショップの移転オープン準備に忙しい中、ありがとうございました-

「イタリアンハンドメイドバイシクル展示試乗会」
開催概要

■日時
9月5日(SAT)・6日(SUN)
9月5日10:00~18:00
9月6日10:00~17:00

・試乗の際は身分証明書を提示していただきます。
・ペダルの用意はフラットペダルのみです。ピンディングペダルでの市試乗をご希望の方はご持参ください。

※新型コロナウィルス感染拡大に伴う対応について

当イベントをお客様に安心して楽しんでいただくため、下記の予防対策を実施して行います。皆様のご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。

マスクの着用

お客様ならびにスタッフの健康と安全確保を考慮しています)

消毒の徹底

展示品や試乗車に触れることを考慮し、皆様の消毒をお願いいたします。
また、試乗車はお客様の試乗毎に消毒を実施しますので、次に試乗のお客様にお待ちいただくことがあります。

参加ブランド

ドリアーノ・デローザが家族の工房を離れて2015年に娘マルティーナと二人で立ち上げた。ドリアーノが最も尊敬するビルダーであり父のウーゴ・デローザから学び受けた自転車フレーム作りの伝統を守り、継承することを目指している。

https://bixxisepopea.com/

展示・試乗バイク

PRIMA(スチールTIG)
PATHOS(チタン)
EPOPEA(クロモリラグドフレーム)

Sprint移転オープンを記念してPRIMA完成車(シャンパンゴールド、ATHENAコンポーネント)を2日間限定の“特別価格”で販売します※価格はご来場時のASK)

少量生産のカーボンバイク。アーティスティックなペイントも魅力。 DeAnimaのジャンニ・ペゴレッティは「フレームビルダーの王様」と称えられた鬼才ダリオ・ペゴレッティの弟で、ペゴレッティの工房で兄を支えた後は、麻薬におぼれた人々の社会復帰を、自転車製作の学びを通じて支援した。

東京サイクルデザイン専門学校に伊ハンドメイド自転車メーカー 「DeAnima」の自転車職人ジャンニ・ペゴレッティを特別講師 にむかえてオンラインワークショップを開催

展示・試乗バイク

UNBLENDED(カーボン)

かつて、スチールフレーム全盛期にプロツアーのチームにバイクを供給していたZULLO。ビルダーのティツィアーノ・ズッロは現在も現役でフレーム作りを営む、数少ないレジェンド・ビルダーの1人。カーボンフレームの台頭によりスチールフレーム製作が衰退する中、存亡の機の工房を日本人の弟子が支え、守ったエピソードは有名。

https://arteciclo.org/2020/04/21/zullo/

展示・試乗バイク

PANTAREI(スチールTIG)

ジュゼッペ・ドラーリは御年92歳、現役最高齢のビルダー・メカニック。BIANCHIのレパルトコルセのフレーム製作を請け負い、ファウスト・コッピの活躍を支えたこともある。
現在は3人の新オーナー(そのうち1人はジョルジョ・アルマーニの甥も!)の元、伝統的なラグドフレームの他、カーボン製ロード・グラベル・TTバイクをリリースし、お洒落なアパレルも充実させるなど、メジャーブランドの仲間入りを目指して積極的に展開している。 

http://ur0.work/lWEq

 展示・試乗バイク(未定)

このリリースに関する報道関係者からのお問い合わせ先

アルテチクロ(合同会社ラ・メッカ) 

TEL:03-6821-1456 
メール: info@arteciclo.org

https://arteciclo.org

 

東京サイクルデザイン専門学校に伊ハンドメイド自転車メーカー 「DeAnima」の自転車職人ジャンニ・ペゴレッティを特別講師 にむかえてオンラインワークショップを開催

arteciclo最新ニュース

イタリアのハンドメイド自転車工房とその職人達を応援する「Arteciclo( アルテチクロ)」が日本とイタリアの懸け橋になることを目指す。

東京サイクルデザイン専門学校に伊ハンドメイド自転車メーカー「DeAnima」の自転車職人ジャンニ・ペゴレッティを特別講師にむかえてオンラインワークショップを開催

コロナ禍で海外研修に行けない同校学生に向けイタリアからカーボンフレーム製作やペイントテクニックを伝授

2020年8月17日

アルテチクロ(合同会社ラ・メッカ:東京都台東区)と東京サイクルデザイン専門学校(TCD)(学校法人水野学園:東京都渋谷区)は、イタリアのハンドメイド自転車ブランド「DeAnima( デアニマ)」のジャンニ・ペゴレッティ氏によるオンラインワークショップの開催をお知らせします。
コロナ禍の渦中で海外研修の中止を余儀なくされる同校学生に向けて、自転車作りの本場イタリアの名匠の指導が受けられる貴重な機会を提供します。
なお、外国人を講師に招いたオンラインによる講座の実施は同校で初めての試みです。


Withコロナの新しい時代、予防の観点から感染リスクの少ない通勤や運動のための自転車利用への関心が非常に高まっています。また、海外に目を向ければ今夏は自転車によるツーリング旅行を目的とした需要の高まりもみせており、人との接触をなるべく避ける新しいバカンスのスタイルにおいても、同様に自転車に注目が集まっています。

「東京サイクルデザイン専門学校」は自転車教育に分野をしぼった日本初の専修学校として2012 年に開校しました。世界中から高い評価を受けるハンドメイド自転車「CHERUBIM」のフレームビルダーの今野真一氏を筆頭に、一流の講師陣が教鞭をとります。これからの時代にますます重要な役割を果たす乗り物『自転車』の技術や知識、創造について今まで実践できなかった”新しい学び”の場を提供しています。

コロナウィルス感染拡大により、本年度の海外研修旅行は中止を余儀なくされ、海外の自転車文化を学べる機会を模索していたところ、日本より自転車の歴史や伝統があるイタリアで自転車職人の育成に長く携わってきたジャンニ・ペゴレッティ氏に着目し、同氏によるオンラインワークショップ開催に至りました。

ジャンニ・ペゴレッティ氏によるワークショップは10 月5 日を初回とし、計5 回開催の予定です。なお、開催時期と内容は変更する場合があります。

TCD 講師・メインアドバイザーを務める今野真一氏

◆ワークショップ講師 ジャンニ・ペゴレッティ

ジャンニ・ペゴレッティ

自転車職人だった兄ダリオ・ペゴレッティが立ち上げた工房を手伝い始めてキャリアをスタート。ジャンニがもたらしたアーティスティックな感性で「ペゴレッティ」は世界有数のブランドに育ち、兄ダリオは最高峰の自転車フレームビルダーと評された。
兄の工房を離れた後はイタリアにある、ヨーロッパ最大の麻薬中毒患者の更生施設で自転車製作を教授。数多くの自転車職人を育成し、院生の更生と社会復帰の後押しをした。
現在は、施設の生徒であった弟子とともに自身のブランド「DeAnima( デアニマ)」を立ち上げ、フレームビルダー・ペインターとして活躍している。

◆コーディネイター Arteciclo( アルテチクロ)
静観篤(しずみあつし)

イタリア語講師・通訳・通訳案内士としての長年の活動を通じて、日本とイタリアの国や人々に貢献することを信条とする。イタリアのハンドメイド自転車「BIXXIS( ビクシズ)」の日本国内輸入元としての取り組みを経て、さまざまな自転車工房やその職人たちを応援するイニシアティブ「Arteciclo(アルテチクロ)」の活動を開始。
イタリアのつくり手と日本のユーザーが言葉の壁を越えて絆でつながり、二国の懸け橋となることを目指す。

このリリースに関する報道関係者からのお問い合わせ先
アルテチクロ( 合同会社ラ・メッカ) 静観篤(しずみあつし)
〒111-0041 東京都台東区元浅草1-15-2
TEL:03-6821-1456 FAX: 03-6800-5865 
Mail:info 【at】 arteciclo.org

~Presentation~
DeAnima & Gianni Pegoretti

アーティスティックな感性と職人の技が融合した イタリアンハンドメイドカーボンバイシクル

DeAnima(デアニマ)は、ジャンニ・ペゴレッティという、少々異色のキャリアを持つ自転車職人によって生み出された、まだ設立5年の若いブランドだ。 

“ペゴレッティ”の名に聞き覚えのある諸兄もいるかもしれない。 ハンドメイドバイクの世界で屈指のカリスマフレームビルダーとして知られた、あのダリオ・ペゴレッティはジャンニの実兄。 かつて、兄ダリオの工房から送り出されたフレームは、マルコ・パンターニ、ミゲル・インデュライン、マリオ・チポッリーニといった名だたるスター選手の成功を支えた。

弟のジャンニが、イタリア国営テレビ放送局RAIのアートディレクターを退職してダリオの工房に参加すると、ペゴレッティはアーティスティックな感性を得て、兄ダリオの存在と共に、ハンドメイドバイシクルの世界でその名を轟かすブランドに成長した。

ジャンニ・ペゴレッティ

ージャンニ・ペゴレッティー(以下ジャンニ)
「芸術への関心は父の影響なんだ。子供のころから、家の壁は、父が集めた古くさい絵画でいっぱいだったよ。元自転車選手の叔父の影響でダリオが自転車に夢中だったので、私もはじめはよく真似して走りにいった。 でも、ダリオにはかなわないし、自転車はきついスポーツだと知って、それからは家で勉強することにしたよ。」

学生時代は芸術ではなく商学を学んだというジャンニ。15年務めたRAIでの仕事に飽きていた折、ちょうど、独立して工房を立ち上げたばかりの兄ダリオを手伝うことにした。

ージャンニー
「工房は大手メーカーの下請けもやっていたよ。私は経験を積むためにはじめは部分的なTIG溶接もやった。でも、やはりダリオの溶接の腕前にはとてもたどり着けなかった。だから経営面や、デザイン等を担当するようになったんだ。」

しかし、後に兄弟は袂を分けることになる。筆者にその理由を知る由もないが、以降の二人は絶縁状態であったという。“あった”と書いたのは、彼ら兄弟の今生の別れはすでに永遠のものとなってしまったからである。2018年、フレームビルダーの王様と称えられたダリオ・ペゴレッティは心不全のため、惜しまれつつ他界した。

生前のダリオ・ペゴレッティ(写真提供 Cyclinside.it)

麻薬におぼれた人々の社会復帰を 自転車製造の学びを通じて支える

兄ダリオと決別したジャンニは2005年「サン・パトリニャーノ」という、ヨーロッパ最大の麻薬中毒患者のための更生施設で、社会復帰プログラムの一環として、薬物との関係を完全に断ち切り、社会への復帰を願う若者たちに自転車作りを学ばせる講師の仕事を始めた。
また、この施設は、名はあえて伏せるが、プロツアーのレースに出るような大手メーカー数社のフレームの下請け製造も請け負う、言わばイタリアのハンドメイドバイク製作の重要な拠点だったのだが、ジャンニはその製造部門の責任者も務めていた。

―ジャンニー
「サン・パトリニャーノの施設で出会った人々は、誰もが薬物に侵された過ちから更生し、人生を修復する必要があった。ここで、単に自転車フレームを作るだけでなく、彼らが生まれ変わるためのお手伝いをしたんだ。施設での9年間の思い出は一冊の本にまとめられるくらい、私の人生で最も大切なものだ」

ジャンニ、サン・パトリニャーノの施設で

そして2015年、サン・パトリニャーノの施設移転と、自転車製造部門の閉鎖が決まったことを機に、ジャンニは自らの工房を立ち上げることを決意する。相棒はサン・パトリニャーノで一番弟子かつ同僚だったアントニオ。 実は彼も、薬物依存症で施設にやってきて、ジャンニによる職業訓練を受け、社会復帰した若者の一人だ。

今年37歳になるアントニオは、南イタリアのパエストゥムという、人口2万人ほどの町に生まれ育った。子供のころはサッカーや海で泳ぐのが好きで、とても好奇心旺盛な少年だったという。彼がサン・パトリニャーノの更生施設にやってきたのは22歳の時だ。

 

ーアントニオ・アッタナシオー(以下アントニオ)
「施設に入ってすぐ、同じ院生の一人の若者アンドレアとペアを組んでの生活が始まりました。僕より施設の古株の彼はどこに行くのにも、まるで監視員のように、うっとおしいくらい、しつこくつきまとってくる。仕事のこと以外にも、部屋の掃除や、食事の準備、皿洗いなど、生活に関わるすべてに口を出し、手ほどきしてくれるが、もちろんこんな二人の共同生活は決して楽しいものじゃなく、言い争いはいつも絶えなかった。でも、彼はそうすることで、私を助けたい、ドラッグに依存しない人との関わり方を、私が学ぶことを望んでいるんだと理解しました。」

 

4年間の職能訓練を受け、自身もフレームビルダーとして働くようになったアントニオ。最終的にはジャンニと同じように施設の職員として採用され、製造現場の監督や、カーボンフレーム製作工程の一部の責任者を任され、給料も受け取る身となった。
しかし、ほどなくし、サン・パトリニャーノの閉鎖が決まる。アントニオがこの施設にきて8年目のことだった。

こうして立ち上がったのがDeAnimaの工房だ。
ジャンニがこの新しい挑戦に、施設での職を失って故郷のパエストゥムに帰ることも考えていたアントニオを誘い巻き込んだのは、DeAnimaのブランドと、この工房の未来を見据えてのことでもある。

DeAnimaは立ち上げ当初から、イタリアの自転車作りの伝統的なメソッドを守ることにしている。なぜなら、自転車にまつわるビジネスの変化とともに、イタリアの大手メーカーはマスプロダクションという新たなメソッドを受け入れ、かつてのフレーム製作の魂は失われてしまったと、ジャンニは考えているからだ。

―ジャンニー
「自転車の工房を始めるために、銀行に行き、融資を受ける。それでアジアで生産されたフレームにブランドのステッカーを貼って売れば、ビジネスはより容易いが、私たちが目指すのはそこではない。小さなブランドでも、伝統を守りながら、自分たちの望む道を進んで成長していくつもりだ」

 またDeAnimaは他の大勢のハンドメイド自転車メーカーと異なり、フレーム作りをスチールではなく、カーボン素材で主にやっている。

ージャンニ-
「カーボンではフレームの材料となるチューブをメーカー(コロンブス、デダッチャイ等)から仕入れることなく自分たちで用意する。つまり素材にまで品質管理が及んだ理想のフレーム作りができる」

単に過去の伝統にとらわれるだけでなく、技術の進歩を受け入れ、それを自らの成長につなげようとする。それは、DeAnimaのような少量生産の自転車工房のあるべき姿として、彼が目指しているところだ。また、カーボンフレームと言っても、現在主流のモノコックではなく、それぞれのチューブをつなぎ、接着して作り上げる。 このほうがモノコックよりも手間がかかるが、ユーザーに合わせたサイズのフレーム設計のためには不可欠だ。また、コンフォート性でもモノコックより優位と言える。

材料のチューブは、地元トレント大学のエンジニアの協力を得て設計・製作している。実はジャンニは、自転車の素材としてのアルミの限界を知り、カーボンの可能性にイタリアでいち早く着目した一人であり、この大学との研究はもう何年も前から行っていた。
東レT800 3kプレーンとユニディレクショナルのプリプレグカーボンを複合的に用いてレイアップ(積層)したものをオートクレーブで加熱成型する。一方、チューブの接着、および、成型したフレームの仕上げはバキュームインフージョン(真空引き)で行う。オーブンのような、金のかかる設備投資を必要としないこの脱オートクレープ成型法は、少量生産の工房におけるカーボンフレームの製作を可能にした。実際、最近ではイタリアでも、ハンドメイドのビルダーでジオメトリカスタマイズ可能なカーボンフレームをやるところが増えてきている。

モダンアートにインスパイアされた魅せるペイント

DeAnimaの第一弾はカーボンモデルのUNBLENDED

プロトタイプを経て発表した第一弾のカーボンフレーム“UNBLENDED”(アンブレンデッド)の後、矢継ぎ早にニューモデルをリリースし、現在カーボンフレームはロード、グラベルで延べ3種類(UNBLENDED, SOUL、AMG)ラインナップする。
他にもTIG溶接のスチールモデルを両ジャンルでそれぞれ4種類ラインナップしている(DeFer Strada, DeFer Strada disc、DeFer Gravel、O.Q.O.C ) なかでも一番新しいO.Q.O.Cはスチールながら1350g(未塗装重量)という軽量化を実現するなど、ジャンニが経験豊富なスチールフレームにおいても意欲的な姿勢を表している。

とはいえ、このブランド一番の魅力で、ジャンニの真骨頂といえるのは、やはり彼によるアーティスティックなペイントだろう。もちろん、DeAnimaは工房内に塗装ブースも備えている。

ペイントが美しいグラベルモデルのDeFer

―ジャンニー
「モダンアートが大好きなんだ。 ジャクソン・ポロックやフランツ・クラインのようなアクション・ペインティング(振りによる抽象絵画)、アルベルト・ブッリ、ジャン・デュビュッフェといったアンフォルメルの抽象画家のお気に入りの作品からペイントデザインのヒントを得ているよ。工房内に塗装ブースがあるから、好きなだけ試し塗りできるし、スペシャルペイントならまかせてくれ。ブランド名のDeAnimaとはスピリット(魂)を意味する。フレームづくりやペイントは自転車というモダンアートの創作のようなものだと思って取り組んでいる」

DeAnimaの魂(アニマ)は 二人の自転車職人の心に宿る

ハンドメイドの自転車工房のビジネスが決して楽じゃないことは、この業界に身を置く誰もが首を縦に振り同意するだろう。
DeAnimaにとって、イギリス在住でマーケティングを手伝ってくれている、ジャンニの20年来の親友と、このブランドをひいきにし、ある程度まとまった数のオーダーをくれるボルツァーノの自転車ショップのオーナー、この二人が、もっぱらの頼みの綱といったところだ。それでも、DeAnimaが昨年製作し、世に送り出したフレームの数はたった50本。もちろん、この程度の数ではジャンニとアントニオが食べていくには十分じゃない。それでも彼らは、この仕事への不満は少しも抱いていない。

―アントニオー
「自転車づくりに取り組むことで、私は薬物依存という自身の問題を克服し、生まれ変わることができたのです。15年前の無知な私には、自転車は単純なものにしか見えませんでしたが、ジャンニや様々な仲間と一緒に過ごした数年の間に、カーボンによる自転車の製作と開発に携わり、共同で論文を制作しました。その「単純なもの」が、材料工学、空気力学、バイオダイナミクス、グラフィックアートなど多岐の分野を包括していることを知りました。
カーボンの巻き付けや、塗装して作るフレームは、1本1本がそれぞれ異なるオリジナル品です。 それらを自らの手で生み出すことができる。この仕事を私はとても愛しています。ジャンニはいつも、私だけでなく人々に差し伸べる手を惜しまなかった。彼はこれからも、私達にとって最大の恩人であり続けるでしょう。

 

アントニオには10年来付き添う恋人がいる。エレナだ。二人の間に子供はいないが、エレナの前の夫との子と3人で暮らしている。将来のことも考え、そろそろこのトレンティーノの地に家を建てることも最近は話し合っている。かつて、薬物という魔物につけ込まれたアントニオだが、今の彼には、あの頃の弱さはもう見当たらない。

 

 

一方ジャンニには、彼が答えに躊躇するだろうことを承知で、死から2年経った今、兄ダリオ・ペゴレッティについて思うことを訊ねてみた。

 

ージャンニー
「ダリオについて思うことは多すぎて、答えるのは本当に難しい。2年前、兄ダリオという、大きなものが帰らぬ人となり、私の中で失われた。それはとても辛いことだ。ダリオは昔から、自転車に乗っても、溶接をやっても、いつもすごかった。私たちは18歳まで同じ部屋で寝て、兄弟で一緒に育った。なのに、私たちが衝突し仲たがいしたことでダリオは私だけじゃなく、父や母さえも、家族を捨ててしまったのだ。しかし、彼のおかげで自転車の世界に身を置くことになったことにまったく後悔はしていないし、むしろ、私をこの自転車の世界に導いてくれた兄ダリオには感謝しかない」

今年61歳になるジャンニは、サン・パトリニャーノの施設の閉鎖が決まった時、年金生活に入ることもできたが、彼自身がまだそれを望まなかったという。
そして生まれたDeAnimaのブランド。その名が意味するアニマ(魂)とは、きっと、自転車とともに生きてきた二人の職人の心の中に宿る魂のことだろう。

ジャンニ・ペゴレッティとその弟子アントニオ・アッタナシオ、二人がこれからペダルを踏んで進む道は、トレントの山々のはるか向こうまで続いている。

Auguri. Vi aspettiamo in Giapopne!(ご盛栄を、日本でお会いしましょう!)

Text:Atsushi Shizumi

ジョルジョ・アルマーニとFIATのDNAも?ミラノの下町生まれのハンドメイドバイクシルCICLI DRALI MILANO が日本語SNSを開始。 新規フォロワーにプレゼントキャンペーンを実施

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ジョルジョ・アルマーニとFIATのDNAも?
ミラノの下町生まれのハンドメイドバイクル&アクセサリーブランド CICLI DRALI MILANO が日本語SNSを開始。
新規フォロワーにプレゼントキャンペーンを実施

イタリアのハンドメイドバイシクルブランドのCICLI DRALI MILANO(チクリ・ドラーリ・ミラノ)は日本のサイクリストに向けてFacebook、Instagram日本語ページをオープンしました。
新規フォロワーに抽選で同ブランドのサイクリングキャップが当たるプレゼントキャンペーンを実施します。詳しくは各SNS CICLI DRALI JAPANのページの告知をご覧ください。

INSTAGRAM  Cicli Drali Japan
https://www.instagram.com/ciclidralijapan/

上記いずれかのSNSを本日より6月14日の間にフォローした方の中から抽選で5名様にCICLI DRALIオリジナルサイクルキャップをプレゼントします。
(当選された方には発送先住所などをSNSのメッセージでお問合せさせていただきます)

CicliDralimilanoのコピー

アルマーニ?  フィアット?
ミラノの下町生まれのハンドメイドバイシクルブランドCICLI DRALI

DRALIはかつて伝説のロードレーサー、ファウスト・コッピのいるBIANCHIにフレームを供給していたベテラン職人のバイクブランド

CICLI DRALI(チクリ・ドラーリ)はミラノの下町ナヴィリオ・パヴェーゼの地元っ子の間で親しまれる自転車店をルーツとするブランド。

同店の主人ジュゼッペ・ドラーリは1928年生まれの91歳!! 9歳から自転車の仕事をやっているというから、80年以上のキャリアはミラノで、いや恐らくイタリアで最もベテランの自転車職人であり、まさにチクリズモの歴史の生き字引といった存在だ。

自転車乗りに限らず、下町のこの界隈では、誰もが“ペッピーノ(ジュゼッペの愛称)のことをよく知っている。彼の店には、いつも子供からお年寄りまで、多くの人が、特に用事があるわけでは無いのに足を運んでいる。ようするに、地元の人々に愛されるペッピーノ爺さんと、彼が営む自転車店がDRALIだ。

DRALIを手掛けるジュゼッペ・ドラーリさんは御年92歳の大ベテランの自転車職人

店は父が1925年に開業し、それを手伝っていたジュゼッペさんが受けついだ。昔からBIANCHIの販売ディーラーをするかたわら、自転車工房として自らの名を冠したバイクフレームの他、下請けとしてもBIANCHIレース部門レパルトコルセにフレームを供給していた。

つまりあの伝説的な名選手ファウスト・コッピも、ドラーリが手掛けた自転車に乗って戦った。BIANCHIと言えば世界最古の自転車メーカーであり、サイクルロードレースの輝かしい歴史に彩られた、ミラノとイタリアが世界に名を馳せる一大メーカーだから、その一翼を担ったドラーリ父子の誇りもそうとうなものだったに違いない。

ジュゼッペさんが長年製作してきたクロモリラグドフレーム“POKERISSIMA”

最愛の妻との別れ。そして生まれた小さな奇跡

 実はジュゼッペさん、数年前に妻に先立たれている。婚約時代を含めると69年間を共に過ごしてきた最愛の妻マリーザとの悲しい別れから、彼も、もう店をたたんで引退することを決めていた。 もちろん、DRALIの店の長い歴史が途絶えることを、誰も望みはしなかった。
そんな人々の思いが叶えた、ちょっと素敵な物語があるので、ぜひ皆さんにもそれを知ってもらいたい。

ようこそ、新生CICLI DRALI MILANOへ

2017年11月の夕べ、ジュゼッペさんの店から数十メートル離れたところで、新しいサイクルショップの開店を祝うレセプションパーティが開かれた。まるでブティックのようなモダンなお店は大勢の人で溢れている。パーティは盛大に開かれているようだ。そして、人々の真ん中にいるのはあのジュゼッペさん。

そう、この店が彼の新たな職場なのだ。
ミラノの下町のマーゴ(魔術師:イタリアでは優れた自転車職人を称えてこう呼ぶ)の遺産は、いかにして守られることになったのか。

店を閉める考えのジュゼッペさんの話題は、DRALIの30年来の常連客のひとりによって、ある3人の男のもとに届く。彼ら3人が有志として名乗りを上げ、事業を継続することを決め、ジュゼッペが引退しないように説得する。

そして生まれた新しいブランドCICLI DRALI MILANO(チクリ・ドラーリ・ミラノ)

このチームのキャプテンはもちろんジュゼッペさんだ。

現在の工房ではCICLI DRALI MILANOの将来を担うであろう、若いアレッサンドロが見習い職人として師匠の手ほどきを受けている。彼はジュゼッペさんの職場から自宅への日々の送り迎えも務めているそうだ。

生まれ変わったDRALIの店はモダンなブティックのようだ
ジュゼッペさんの元で修業する愛弟子のアレッサンドロさん

新生CICLI DRALIにはあのジョルジョ・アルマーニとFIATのDNAも?

 CICLI DRALI MILANOの新たな経営陣の3人についても紹介しておこう。ジュゼッペさんからすれば“息子”というよりももう少しだけ若い世代の彼らは、学生時代から付き合いのある仲間同士で、子供のころから「3人で事業を行う」夢を語っていたそうだ。そして現在、DRALIの他にファッションやデザイン、フード部門でも精力的にビジネスを展開している。中でもDRALIのマーケティングで中心的役割を担うアンドレア・カメラーナさんは、あのジョルジョ・アルマーニを叔父に持ち、自身も、ファミリー経営で知られるアルマーニ社で役員を務めている(母がアルマーニの妹でアートディレクターとして知られるロザンナ・アルマーニ)

加えて、このアルマーニ家のプリンスは、父方はFIAT社創業者アニエッリの一族だという。また彼は過去に、イタリアの有名人気歌手の結婚相手として紹介され話題になるなど、ちょっとしたセレブとして知られている。

「ジュゼッペ・ドラーリはイタリアの自転車の歴史に、わずかながらでも記録を残した貴重な自転車職人です。80年以上という長いキャリアの中で、ファウスト・コッピのような偉大な選手達と、そのレースの現場を肌で知っている。 DRALIという、ミラノにある自転車の歴史と伝統を守るためにも、このプロジェクトを進めることを望みました」とアンドレアさん(彼も生粋のミラノっ子である)

「私自身もサイクリストで、アルマーニでマーケティングを担当していた時に同ブランドの自転車を企画したこともあります。日本にはこれまで何度も行っています。また日本のエロイカをDRALIで走りたいですね」

マーケティングを担当するアンドレア・カメラーナさん(左)とジャンルカ・ポッツィGM(右)

ジャンルカ・ポッツィさんはビジネス全般を統括する。言わばチームのゼネラルマネジャーだ。彼も、ヨーロッパのヤマハ発動機や日本郵船でマネージャー職を務めるなど、良好な関係を持つ日本のマーケット参入に好意的だ。

「DRALIのような伝統的な自転車ブランドをリニューアルするにあたり、ジュゼッペが長年作り続けてきた名品クロモリラグドフレームの“POKERISSIMA”(ポーケリッシマ)は同ブランドの歴史を語るシンボルと言えるモデルです。これに合わせて、50-70年代ヴィンテージのアパレルラインナップを用意しました。 ウールジャージはもちろん、シューズ、バッグ、リュック、サドルなど。また、新しいDRALIはその歴史と伝統を失うことなく、現代のテクノロジーとうまく融合させることを目指しています。そのため、カーボンフレーム“DARSENA”(ダルセーナ)や、スチール、アルミ製のグラベルバイクもラインナップし、これらは全て、ユーザー個々のジオメトリに合わせてオーダーメイドで製作しています」
バイクもアクセサリーも、DRALIの製品は全てメイド・イン・イタリーです。

カーボンモデルのダルセナはカスタマイズジオメトリもオーダー可能

もうひとりのロベルト・カッラーラさんは、法人であるCICLI DRALI MILANOの財務面を担当している。

「イタリアは本来、アルティジャーノ(職人)の国ですが、残念ながらその文化は失われつつあります。私たちのCICLI DRALIの取り組みは、イタリアの職人による自転車作りの伝統を守る機会にもつながりますから、そのことにも誇りを持っています」

DRALIのレース部門「レパルト・コルセ」

CICLI DRALI MILANOはレース活動にも積極的だ。かつてBIANCHIのフレーム製作や、メカニックとしても貢献したジュゼッペさんのためにレース部門“レパルトコルセ”を設けた。かつてDRALIの店に通って育った自転車少年たちが、現在このチームの選手として走っている。目下、RED HOOT CRITのようなピストバイク専門のレースを主戦場とし戦っている。

レースイベントへのスポンサーシップなども行っているので、遠くない将来にチームドラーリのメンバーが日本で走る姿をお目にかかれるかもしれない。

 かつてのDRALIの店は、ジュゼッペさんが妻マリーザと一緒に、何十年も営んできた。新しい店には、たとえ最愛の妻はもういなくても、笑顔のジュゼッペさんがいる。彼はこの笑顔を、人生において常に絶やすことはなかったという。

「自転車では、レースをあきらめた選手はバックポケットのゼッケンをはずしてリタイアするが、わしはアンドレアやジャンルーカたちに背中を押されて、あともう少しペダルを踏んで前に進むことにしたよ」

訛りの強いミラノ方言で話すジュゼッペの瞳はなおも、自転車への情熱で輝いているようだ。「でも、わしはエルネスト・コルナゴや、ウーゴ・デローザのような偉大な職人じゃないよ」と、控えめに言うこの男は、たとえ身体が小さくても、イタリアのチクリズムにとってかけがえのない大きな存在だと、彼を知る皆がそう思っているだろう。

ミラノの下町の自転車職人のちょっと素敵な物語がこれからも末永く続きますように。
ジュゼッペさん、いつまでもお元気で。

 

※新型コロナウィルス禍による、イタリアでおよそ2か月間続いたロックダウン、外出制限は、初夏を迎えた5月4日から段階的な緩和を行っており、自転車による野外でのサイクリングも、単独の場合に限るものの解禁された。長らく休業していたCICLI DRALI MILANOの店も現在は営業を再開した。近くのナヴィリオ・パヴェーゼの運河沿には、憩いを求める人々の賑わいが、少しずつ戻ってきています。

■CICLI DRALI MILANOに関するお問い合わせ先

arteciclo(アルテチクロ)
TEL 03(6821)1456
mail  info@arteciclo@org
Web  www.arteciclo.org

(記事翻訳)イタリアで通勤・通学のための自転車購入に最大500ユーロの補助金

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(記事翻訳)イタリアで通勤・通学のための自転車購入に最大500ユーロの補助金

La  Repubblica誌(ラ・レプッブリカ) 2020/5/7付け記事を日本語翻訳と共に掲載します。

自転車とキックボード(マイクロスクーター)のための補助金:支払いコストの70%を払い戻し、最大500ユーロ、1億2,000万ユーロの予算を割り当て

デ・ミケーリ大臣、コロナウィルス禍後の復興対策で街の混雑を避けるためのインセンティブについて再び言及
「所得制限は設けない予定」

ミラノ
イタリアの経済の再起動に向けて、都市中心部の混雑を避けるため、自転車などのソフトモビリティ使用のための補助金制度が具体化しています。ボーナスの額は、当初提案があった  200 ユーロから、500ユーロに増額し、政府の意向に応じて1億2千~2.5千万ユーロ(約144億円)の予算が割り当てられる見込みです。

消費者は購入価格の65〜70%の割引をうけられる。

インフラ・運輸担当大臣パオラ・デ・ミケリはRepubblica誌の取材の後、議会の場でふたたびこの話題に触れました。補助金は、自転車の他にもキックボード(マイクロスクーター)や電動アシスト自転車など「電気推進を主体としたパーソナルモビリティのための車両」の購入にも適用される予定。

大臣によれば「大都市および人口5万人以上の都市部の住民のための代替移動手段への奨励金制度の実施に向けて動いている。これは、電気推進力を有するアシスト自転車や、キックボード(マイクロスクーター)などのパーソナルモビリティのための車両の購入に適応するもので、最大500ユーロを上限とする」

また彼女は、この給付金制度が、収入の如何を問わず、全ての人を対象に、希望者全員が利用できるようになると述べている。
現在、環境省とMITで対策を協議しており、詳細については今後定めていくことになります。

この制度は、行政所在地ならびに重要な市街を含む、人口4万5千人以上の都市を対象として調整されるべきもので、 給付方法は2種類用意されます。ひとつは、購入時に販売店には全額を支払い、後から電子プラットフォーム上で領収書や請求書を提出して還付を受ける。あるいは、環境省の望む形として、消費者自転車を給付金の分割り引かれた価格で購入し、販売事業者がプラットフォームを通して書類を提出し、国から差額の払い戻しを受け取るというもの。この場合、消費者の手をわずらわせずに済みます。

補助金は購入金額の65~70%に相当し、上限500ユーロを条件に話をしています。5月4日以降の購入にかかった費用に対して適応されることが見込まれています。
 この補助金制度の予算は、現時点で1億2千~1億2.5千ユーロ(約144億円相当)が割り当てられる予定で、このうち7千万ユーロは環境庁が歳出し、残りは政府により補正予算が組まれます。

自転車購入の補助金制度については昨年末に官報に掲載された、気候に関する通達による、自動車・バイク廃車の費用を補助する「モビリティ・ボーナス」でも想定されていたものの、コロナウィルス感染拡大の緊急事態で実施は暗礁に乗り上げていました。
環境庁は、この新たな補助金制度は、気候令が想定していたものを超えるものになるだろうと説明してします。
 新しい制度では、ボーナスを手に入れるためにわざわざスクラップにする必要もありません。

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(記事翻訳)COLNAGOが株式の大半をアブダビのファンドに売却

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(記事翻訳)COLNAGOが株式の大半をアブダビのファンドに売却

コッリエーレ・デッラ・セーラ 2020/5/5付け記事を日本語翻訳と共に掲載します。

1954年の創業以来、様々な記録を成し遂げたコルナゴ社がアブダビのファンドに株式の大半を売却。
創業者エルネスト・コルナゴ「世界最高のバイクを作り続けるまたとないチャンスだ」

新経営陣のコメント 「コルナゴ氏はこれからも続けて同社の原動力となる」と新経営陣。

エルネスト・コルナゴは、1954年にミラノの東に位置するカンビアゴに自転車店を開業する。職人としての技術と、時代を先取りする天才的な先見で、世界に認められるブランドに育てる。66年後の現在もエルネスト氏は、自宅の家の前にある彼の会社で毎日に来て新しいモデルを設計しています。
 そして、アブダビの投資ファンド、キメラ・インベストメンツLLCに株式の大半を売却することで、人々を驚かせる更なる一つの転機をむかえ、人々を驚かせた。

インベスティメント

資本の投資により、ますますグローバル化する市場での競争力や更なる拡大の望みを得るが、いずれにしても歴史の終焉とともに、新たな幕が開く。
「キメラの支援を得て、今後も世界最高のバイクを作り続けていくためのまたとない機会を手に入れます」と、昨年2月に述べていた88歳のコルナゴ氏。
「キメラ・インベストメンツは、コルナゴ製品の品質を維持、向上させながら、すべてのマーケットでコルナゴの成長と存在感を高めることを可能にするでしょう」

明るい前途

明るい前途
アラブの出資者は「コルナゴ氏は今後もすべての製品開発の原動力となる」と述べ、同氏と本社がカンビアゴに残ることを発表している。また「世界中のCOLNAGOファンを代表して、デザインの巨匠であり、素晴らしいバイクの生みの親でもあるエルネスト・コルナゴ氏に感謝し、これからも彼の歩んだ道を進み、彼の遺産を継承してCOLNAGOブランドの明るい未来を確実にしたいと思います」とコメント。

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自転車職人ティツィアーノ・ズッロ(ZULLO)から日本の皆さんへメッセージ

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ZULLO代表ティツィアーノ・ズッロ氏

自転車職人ティツィアーノ・ズッロから日本の皆さんへメッセージ

イタリアでは新型コロナウィルス流行拡大で現在も都市封鎖、移動・外出制限がなおも続いています。
当artecicloの、イタリアのハンドメイドバイシクル工房・自転車職人を応援するイニシアティブに参加するZULLOのビルダーTiziano Zullo(ティツィアーノ・ズッロ)から日本の皆さんにメッセージが届きました。

ZULLOは1980年代から90年代にかけて、トップカテゴリーを戦うオランダの強豪プロサイクリングチームTVMにバイクを供給していたことで知られ、ティツィアーノ・ズッロ氏はイタリア・ハンドメイドバイシクル界の大御所ビルダーの一人。
サイクルロードレース選手でもあった同氏は1973年、若干21歳にしてフレーム作りを始める。TVMにバイクを供給していた最盛期の工房は10人の職人と、年間数千台のフレーム生産規模を有し、ヴェローナを代表する自転車メーカーであったが、“手を汚す仕事をする”職人に戻ることを決意。 
以降、現在までハンドメイドでユーザー一人ひとりの要望に応える小規模な工房として活動している。

ZULLOのバイクで1991年ツール・ド・フランスのステージで勝利を挙げるTVMのロブ・ハーメリング選手
ZULLOの工房

フレームは塗装も工房で自ら行っており、ティツィアーノ・ズッロはペインターとしても卓越した腕前を誇っている。TVMチームのサプライヤー時代から採用している、燃えさかる炎のような “ジャッロ・ラディカ”が彼の代表作のひとつで、その卓越した技巧は見るものを魅了する。これ以外にも、すべてがオリジナルデザインをオーダーできるZULLOのフレームはアーティスティックで美しく、イタリアンハンドメイドらしい魅力に溢れている。

また、自転車好きの間でその名を知られる安田マサテル氏(アトリエ・キノピオ代表)がイタリア時代にこの工房に長年身を置き、帰国後も同ブランドのインポーターとして活動していることから、日本国内でもファンが多い。
なお、日本を含むアジアマーケット向けのZULLO製品は現在、安田マサテル氏が塗装を担当している。

ZULLOの工房は北イタリアのヴェネト州ヴェローナ県にある。ヴェローナは「ロミオとジュリエット」の物語の舞台として有名な一大観光地だが、工房はヴェローナの歴史的中心部から少し離れ、イタリア最大の美しい湖ラーゴ・ディ・ガルダのほとりカステルヌォーヴォ・デル・ガルダの町にある。ここは、新型コロナウィルス感染流行で最も甚大な被害を受けているベルガモ県との県境にもほど近い。

ZULLO工房のあるヴェローナの歴史地区。 円形劇場アレーナや、ロミオとジュリエットの舞台となったことで人気の観光地
ヴェローナにあるガルダ湖畔に最近完成した湖上のサイクリングコース

住所:
Via Sei Fontane, 10 Castelnuovo del Garda(ヴェローナ県)

ズッロ氏は2014年に来日したこともあり、日本のサイクリストとも親交を深め、日本からZULLOの工房を訪問する人も少なくない。
新型コロナウィルス禍という大きな荒波の中にある同氏が、日本のサイクリストのためにメッセージを寄せてくれた。

PCを前に自宅で仕事をするズッロ氏。イタリアにおける移動・外出規制は5月3日まで続く予定

親愛なる日本のサイクリストの皆さんへ

私はティツィアーノ・ズッロ。ロードバイクのフレーム職人を、かれこれ40年やっています。
ガルダ湖に近いカステルヌォーボ・デル・ガルダの町にある私の小さな工房には、毎年、海外、もちろん日本からも多くの人が訪れてくれます。皆さんが知る、この工房でかつて私の良きパートナーだった日本人のマソ(現アトリエ・キノピオ代表安田マサテル氏)と知り合ったのは2004年でした。ある日、彼から電話がかかってきて「近くの駅まで来ているので工房を見学させて欲しい」というのです。 
迎えに行くように妻に頼んだら「そんな、会ったこともない人を見つけられるかしら?」と言ってきた。「駅で唯一の日本人を見つけたら、きっとそいつだよ!!」って答えたんだ。
 それから彼は私のところで修業をはじめ、7年間共に働きました。主にグラフィックデザインを担当し、世界中のサイクルショーに参加しました。

ズッロ氏に師事する安田マサテル氏。7年間、師匠と二人三脚でZULLOを再び世界で脚光を浴びるブランドとして復活させた
安田氏は帰国後アトリエ・キノピオを立ち上げ、自転車のスペシャルペイントで右に出るものはいない存在として知られる

ちなみに「マソ」のあだ名の生みの親は実は私の妻なんだ。工房の物置きで寝泊まりしていた彼に長くて覚えにくい名前はいらないと「マソ」と呼びはじめ、それからはイタリア人みんなが「マソ」と呼ぶようになりました。
 マソとの長いコラボはとても意味のあるものだった。日本の文化や伝統も彼を通じて知ることができました。毎年夏には日本人サイクリストがここに遊びにきてくれます。

2014年に私ははじめて日本を訪れました。ヴェローナからローマへのフライト、続いてローマから大阪という長旅でしたが、マソの両親にお会いし、京都観光を楽しむことができました。もちろん、長野県上伊那郡のマソと妻の総子さんが暮らす素敵な家(アトリエ・キノピオ)にも行ったよ。東京では観光の他にも、準備してくれたパーティで多くのサイクリストやショップ関係者と親交を深めました。
イタリアとはまったく異なる国、日本での滞在を大いに楽しんだことは、私のとても良い思い出です。

2014年来日時、京都観光を楽しむズッロ氏
イタリアから遠く離れた日本は氏にとって全てが新鮮だった

現在、イタリアではロックダウンがまだ続き、外出が制限されています。家から出られるのは商店での生活必需品の買い物か、薬局に行くときに限られます。

 私のような小規模事業者の多くは活動していますが、材料や部品の供給が停まっているため、厳しい状況であることにはかわりません。サプライチェーンが影響を受け、みんな生産活動の停止を余儀なくされています。例えば、今朝も、ボトムブラケットをねじ切りして準備したかったのですが、材料が無く、製造元に問い合わせたところ、なんと彼らも在庫を切らしているのです!!同様にドロップアウト(エンド)も、材料が無いため製作できません。

 現在オーダーを受けて製作中のフレームのいくつかは、特殊なカラーがリクエストされており、塗料メーカーが休業しているために塗料が手に入らず、ペイントすることができません。白、黒、赤、グレー、ブルーといった定番色ならストックがあるのですが。
 飛行機での輸送にも大きな影響が出ています。イタリア発の多くの国行きのフライトがキャンセルされたため、出来上がったフレームの発送もままならない状況です。

今は、妻と庭仕事をしたりして毎日を過ごしていますが、大好きなバイクフレーム作りの仕事に一日も早く復帰したいです。
今のようなイタリアの姿は本当にこれまで経験したことがありません。正直に言って悲しいし、気分が落ち込みます。
自転車職人の仕事が私の情熱です。工房に行き、そこでただ単にものづくりをするだけでなく、新しい素材や、細部へのこだわりなど、何か新しいことに取り組む。そんな毎日に私は幸せを見い出し、感謝していました。

日本の状況はいかがですか?皆さんも5月上旬まで緊急事態宣言下ですが、外出は禁止されていないそうですね。自転車に乗っている日本のサイクリスト達の写真を見ました。とはいえ、世界の経済が危険にさらされた今、日本の皆さんも辛く苦しいトンネルの中にいるのではと想像します。
 新型コロナウィルスの流行が終息後の社会は大きく変わり、消費にも影響が出て、これまでのようにはものが売れなくなるでしょう。
先日、スウェーデンの顧客が写真を送ってくれました。彼のバイクは私が1985年に作ったものです。彼のように、多くのサイクリストが、80年代のZULLOのバイクを今でも愛用してくれています。
自転車に限らず、靴や衣服などあらゆる製品に言えますが、これから人々は長く愛用できる高品質の製品をより求めるようになるのだろうと考えています。数は少なくても質の高いものを所有する、それが、これからの時代に合った暮らし方でしょう。
 お店に溢れるように並んだ商品が、間もないうちにバーゲン価格で売りさばかれ、せっかく買った製品が1か月後には3割引きで手に入るようなことは、間違っていると私はいつも思っています。

これからは、視点変えて将来を見据える。そして自然に敬意を払いましょう。

ズッロ氏は日本のサイクリストとの再会を心待ちにしている

今回、このように日本の皆さんに話しができ、嬉しく思っています。
平穏な日々が戻ったら、再び日本を訪れたいと思っています。マソにまた世話になります。今度はゆっくり時間を取って、できれば自転車で日本の美しい自然を満喫したいですね。
いずれイタリア、あるいは日本でまたお会いできることを楽しみにしています。それまで皆さん、どうかお元気で。 

         ティツィアーノ・ズッロ

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4/11(土)15:00~ BIXXISオンラインでのカラーカスタマイズミーティングをFacebookライブ配信で紹介します

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4/11(土) 15:00~ BIXXISオンラインでのカラーカスタマイズミーティングをFacebookライブ配信で紹介します

BIXXISオーダー時のカラーカスタマイズのビデオミーティングをFacebook LIVEでご紹介します。

バイクのオーダー時にイタリアの工房とオンラインでミーティングし、ビルダーのドリアーノ・デローザと直接顔を合わせてディスカッションすることで、ジオメトリなどユーザーの希望を叶えることはもちろん、作り手との精神的つながり、その作り手が自分のために心を込めて作り上げるバイクという、ユーザーがより愛着を抱く特別なプロダクトを提供するBIXXISならではのオーダーシステム。
カラーカスタマイズも可能で、この場合のミーティングもオーダー時と同様にオンラインで、日本のどこからでも行えます(カスタマー⇔BIXXIS JAPANの2者間)

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4月11日22:30~ Facebookライブ配信「Lo studio arteciclo」 自転車職人エウジェニオ・シモンチーニ出演のライブを日本語訳・解説を加えてartecicloからRe:ストリーミングします

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4月11日22:30~ Facebookライブ配信「Lo studio arteciclo」 自転車職人エウジェニオ・シモンチーニ出演のライブを日本語訳・解説を加えてartecicloから Re:ストリーミングします

イタリアのハンドメイドバイク工房・自転車職人を応援するイニシアティブartecicloでは、ライブストリーミングを用いて、イタリアの様々な工房やビルダーと直接つなぎ、皆様に紹介する「Lo studio arteciclo」を行っていく予定です。

そのテストも兼ねたライブ配信を、来る4月11日(土)22:30~行います。(当面は試験運用にあたりますので、運用上のご不便はご了承ください)

【内容】
イタリアのFacebookページ「La SpoletoNorcia Gravel」のライブ配信【Angoli & Geometrie – Quando le quote fanno la differenza】(同日23:00~)をartecicloから日本語訳・解説を加えてRe:ストリーミング配信。ライブにはartecicloのイニシアティブに参加するフレームビルダー Eugenio Simonciniが出演。自転車のフレームの設計やジオメトリについてなど、普段聞けない質問に答えます。

視聴は以下の配信ページのリンクより

ビルダー紹介

ロゴ2

オッフィチーナ名称:
SIMONCINI TELAI(シモンチーニ・テライ)
住所:
Via Miglioli, 13 – ガンバッシ・テルメ (フィレンツェ)

フレームビルダー:
Eugenio Simoncini(エウジェニオ・シモンチーニ)

フィレンツェ中心部から50kmほど離れたエルザ渓谷の丘陵地帯、ガンバッシ・テルメにあるSimoncini telai(シモンチーニ・テライ)の工房はある。
1949年に地元で自転車工房を始めたサイクリストのレナート・シモンチーニはエウジェニオの祖父にあたる、つまり現在まで3代続く、70年の歴史を持つ伝統ある工房だ。
 90年代まで主に大手メーカーの下請けとして、Aquila(アクイラ)、Benotto(ベノット)のほか、数多くのブランドにフレームを供給していた。
3代目となるエウジェニオもサイクリストではあったものの、大学で環境化学を学びで博士号を得てフィレンツェのアルティチェトリ天文台での研究員や、高校で教鞭をとるなど、家業とは畑が異なる道を進んでいた(余談だが東京工業大学で務めた経験もある)が、二代目である父オルランドの引退を機に、家業を継ぐことを決意。
父と、彼の元で50年以上共に働いた二人の職人の手ほどきを受けながら、歴史ある工房を守っている。

「父たちははじめ、“ビルダーとして一人前になるには相当の時間がかかる”と言っていたが、僕が違う分野でこれまでにやってきた経験もフレーム作りに活きているよ」と言うエウジェニオ。彼が引き継いでからこの工房ではグラベルバイクの製作や、ステンレスやチタンなどの新素材、それに従いTIG溶接を採用するなど、これまで培われた確かな技術を上積みするべく革新への取り組みにも勤しんでいる。

ろう付けのラグドフレームやフィレットを得意とし、ロードバイクやMTB、グラベルはもちろん、ランドナーや小径車、ミキスト、はてはタンデムまであらゆるジャンルのバイクを製作し、ユーザーの細かな要望にもしっかり応えてくれる。

シモンチーニ・テライの創業70周年を迎えた昨年、初代レナートが工房を設立した地カステルフィオレンティーノ(現在の工房から3kmほど離れている)に小さなミュージアムをオープンした。創業者レナートがはじめて製作したフレームから、70年続く同社の歴史が凝縮されている。

Simoncini telaiのfacebookページ
https://www.facebook.com/simoncinitelai/

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