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Officina(オッフィチーナ名称)
CICLI OTTOTUBI(チクリ・オットトゥービ)
住所:
Via Parcellan, 1, San Pietro di Cadore, ベッルーノ県(ヴェネト州)

Telaista(フレームビルダー)
Daniel Pontil(ダニエル・ポンティル)

展示車両・フレーム

OTTOTUBI(オットトゥービ)の名前は、実はイタリアでもまだほとんど知られていない。ビルダーのDaniel Pontil(ダニエル・ポンティル)が暮らす、オーストリア国境にほど近い南東アルプスのサン・ピエトロ・ディ・カドーレは、標高1000mにある人口わずか1600人の小さなむらだ。この地域はイタリアにおける眼鏡産業の集積地であり、国内の眼鏡生産の75%が集中している。レイバンやオークリーを傘下に持つ世界最大の眼鏡企業ルクスオッティカのほか、名だたる企業を輩出しているのがベッルーノ県だ。
ダニエルは眼鏡作りを生業とするかたわら、自転車作りに情熱を手向けている職人である。
バイクフレーム作りはダリオ・ペゴレッティに師事した。氏が存命中はダニエルのフレームをペイントしていたという。

フレーム製作に用いるチューブセットをコロンブスまたはレイノルズのステンレスチューブに限定し、この素材をラグで溶接する。余分なろうを極限までヤスリがけして落とし、美しく丁寧な仕上がりを実現している。ラグは現在ロストワックス製を利用しているが、今後はパーツをTIG溶接し、溶接面をやすりがけする方法で、自由度が高く、美しいデザインのオリジナルラグを計画している。

塗装もアーティスト系のペインターに委ねるなど、あらゆる点で極めてハイクオリティな製品づくりを目指している。
NAHBS主催者のDon Walker氏もダニエルの才能に目をつけ、ハンドメイドバイシクルの分野で最も重要なこのイベントへの招待を既に行っているというから、今後の活躍が楽しみなビルダーだ。