サイクルロードレース選手でもあったティツィアーノ・ズッロは1973年、若干21歳にしてフレーム作りを始める。80年代後半から90年代にかけてZULLO(ズッロ)はオランダの強豪チームTVMにバイクを供給していたことで知られている。
最盛期には10人の職人と、年間数千台のフレーム生産規模を有し、ヴェローナを代表する自転車メーカーであったが、ティツィアーノは“手を汚す仕事をする”職人に戻ることを決意。
以降、現在までハンドメイドでユーザー一人ひとりの要望に応える小規模な工房として活動している。
フレームは塗装も工房で自ら行っており、ティツィアーノ・ズッロはペインターとしても卓越した腕前を誇っている(※) TVMチームのサプライヤー時代から採用している、燃えさかる炎のような “ジャッロ・ラディカ”が彼の代表作のひとつで、その卓越した技巧は見るものを魅了する。これ以外にも、すべてがオリジナルデザインをオーダーできるZULLOのフレームはアーティスティックで美しく、イタリアンハンドメイドらしい魅力に溢れている。